アレルギー科について
アレルギー科ではアレルギーの原因を検査し治療を行います。 目のかゆみや鼻水、皮ふの掻きむしり、発疹、くしゃみなどが症状としてあります。 重度なアレルギーは、アナフィラキシーショックといって呼吸困難になることもあります。
アレルギー科の病気
気管支喘息とは
気管支喘息は空気の通り道である気道に炎症が続き、さまざまな刺激に気道が敏感になって発作的に気道が狭くなることを繰り返す病気です。
炎症の原因はハウスダストやチリ、ダニ、ペットのフケ、カビなどのアレルギーによることが多いのですが、その原因物質を特定できないこともあります。
気管支喘息の症状
発作的に咳や痰が出て、ゼーゼー、ヒューヒューという音を伴って息苦しくなります(喘息発作と呼びます)。深夜から明け方にかけて悪くなり、昼間は比較的おさまることが多くなるのが特徴です。夜間・明け方の咳、急に息苦しくなる、などの症状がある方は気管支喘息の可能性があります。
この症状は、ときに自然にまたは治療により改善しますが、治療の継続を怠ると繰り返し症状があらわれます。またかぜの後、咳だけが1ヶ月以上続いていると訴え、医療機関を受診する方の約半分は咳喘息であり、この咳喘息の患者さんも早期の診断・治療を行わないと、約1/3が典型的な喘息に移行してしまうといわれています。
食物アレルギーとは
特定の食べ物を食べたり触れたりしたことが原因でアレルギー症状があらわれる疾患です。
乳幼児期にアレルギーになる原因で多いのは、鶏卵、牛乳、小麦ですが、成長と共に原因食物は変化していく特徴があります。
学童期になると、果物、甲殻類、木の実などのアレルギーが多くなっていきます。
食物アレルギーの症状
- 皮膚のかゆみ
- じんま疹
- むくみ
- 湿疹
- くしゃみ
- 鼻水
- 喘鳴
- 息苦しさ
- 下痢
- 嘔吐
- 目の充血
- 口の中の違和感など
食物アレルギーは多様な症状があります。 重症の場合はアナフィラキシーショックといって呼吸困難や血圧低下など命の危険に及ぶことがありますので注意が必要です。
アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎とは、もともとアレルギーを起こしやすい体質の人や、皮膚のバリア機能が弱い人に多くみられる皮膚の炎症を伴う病気です。
アトピー性皮膚炎の症状
主な症状は湿疹とかゆみで、良くなったり悪くなったりを慢性的にくり返すのが特徴です。
一般的に、6ヶ月以上 (乳幼児では2ヶ月以上)続くと慢性と判断します。かくことで湿疹が悪くなる悪循環を生じます。また、かゆみがひどくて眠れないこともあります。
じんま疹とは
じんま疹とは、皮膚の一部が突然に赤くくっきりと盛り上がり (膨疹)、しばらくすると跡かたなく消えてしまう病気です。
じんま疹の症状
大抵はかゆみを伴いますが、チクチクとしたかゆみに似た感じや焼けるような感じを伴うこともあります。個々の皮疹 (ブツブツや赤み) は数十分から数時間以内に消えるのが普通ですが、中には半日から1日くらいまで続くものもあります。
症状が激しい場合には次々と新しい皮疹が出没し、常に皮疹が現れているように見えることもあります。
舌下免疫療法
舌下免疫療法について
当院では、スギ花粉アレルギーとダニアレルギーに対する舌下免疫療法を行っております。
舌下免疫療法とはアレルギー性鼻炎に対する治療のひとつで、スギやダニの抗原を少量ずつ体に取り込むことにより、体をスギやダニに対して慣れさせていきます。将来的に抗アレルギー薬を減量したい方や薬のみでは症状が十分に抑えきれない方には舌下免疫療法がおすすめです。
スギ花粉アレルギーの舌下免疫療法は花粉が飛んでいない時期(6月から12月)に開始する必要があります。ダニアレルギーの舌下免疫療法は一年中いつでも開始することが可能です。
ぜひお問い合わせください。
舌下免疫療法をおすすめする方
- スギ花粉症、または、ダニアレルギーの方
- 用法用量を守れる方
- 毎日服用可能な方
- 1か月に1度の定期的な通院が可能な方
よくあるご質問
治療期間はどのくらいですか?
治療期間は最低でも3年は必要となります。 治療を開始してから3ヶ月ほどで効果を実感できます。 4~5年ほど継続して治療を続けると、7~8年ほど治療の効果が持続されます。
何歳からできますか?
5歳からできますが、舌の下に1分間薬をためておく必要があります。
受けられない方はいますか?
がんなどの免疫疾患のある方、口腔内に傷や炎症がある方、高血圧の方、妊婦・授乳中の方、重症の心臓・肺に疾患がある方、全身ステロイドなどの薬で治療中の方
以前、やっていたのですが途中でやめてしまいました。もう一度できますか?
服用を長期に中断した後再開する場合、患者さんの自己判断ではなく、医師と相談の上、再開することは可能です。 再開時は安全性を考慮し、初回投与時と同様に、医療機関で医師の監督のもと初回投与量から再開することが推奨されています。
通院の頻度はどのくらいでしょうか
初回の投与はアナフィラキシーショックなどの副作用がないか、病院で医師のもと行います。投与から30分ほど様子をみて治療の継続が可能か判断いたします。問題ない場合は、翌日からご自宅で舌下投与を毎日継続して行っていきます。舌下免疫療法は、開始から3ヶ月の間は副作用が起こる可能性が高いため、最初のうちは2週間ごとにご来院いただき経過観察していきます。3ヶ月を過ぎてからは1ヶ月に1度ご来院いただき、診察にて様子を診ていきます。
ダニアレルギーとスギアレルギー同時に治療できますか
基本的には困っている方 (スギ花粉orダニ) から単剤で舌下免疫療法を開始します。両方困っているようであれば、比較的副作用が少ないスギ花粉症の舌下免疫療法を先行します。詳細は医師にご確認ください。